声量がなくて悩んでいるあなたのために、今回は声量がない原因や効果的な練習方法を紹介します。
声量がない原因
腹式発声が出来ていない
息と声が繋がっていないために、体のパワーが声に十分に伝わらないということです。
声帯が弱い
正確には、声帯周りの筋肉が運動不足なために声を大きく出すことに慣れていない状態、ということです。
自分で意識的・無意識的に声を抑えてしまう
これは、緊張など精神的なことが原因で大きな声を出すことを抑えてしまうタイプの人です。
一人でカラオケに行った時は大きな声で歌えるのに、誰かに聞かれていると思うと途端に声が小さくなってしまう人はこのタイプかも。
幼少期に親から自分の歌声に対して否定的なことを言われたことのある人は、その記憶から、自分は音痴だという『勘違い』から抜け出せずに、人に歌を聞かれることを恥ずかしいと感じてしまうようです。まずは、自分の声を録音し、聞いて、その声を受け入れるところから始めましょう。あなたの声はあなた以外には出せないのですから。
声量を上げるということはよく響く声を出すということ
よく響く声を目指す
自分の身体を楽器のように扱う。体の空洞をしっかりと使って声を響かせる。
首の外側の力はいらない
声帯を合わせるのに喉の外側からの力は必要ありません。締め付けられて出された大きな声や高い声は、ホースの先をつまんで出す、細くなった水のようなものです。無理な締め付けなく、遠くに水(声)を飛ばすには呼吸や響きを変えていくしかありません。
声量がない人の為の効果的な練習方法
声帯の原音を鳴らす
エッジボイスや、ボーカルフライと呼ばれる練習です。『あ”あ”あ”あ”あ”あ”』と呪怨の声のような声を出します。これが声の芯のような響きになります。
平井堅さんがフレーズの歌いはじめに入れる、アノ声です。力みなくうまくトレーニングすることができれば、全ての音域のパワーアップに繋がります。
呼気圧を適正にコントロールする為の筋肉を鍛える
呼気圧、つまり呼吸の圧力をコントロールするということです。息を吐きすぎてもいけないし、足りなくてもいけない。インナーマッスルである腹横筋をしっかりと使って、深い呼吸を心がけます。『深いタメ息を全て声に変える』ことから始めましょう。
喉周りの脱力
『深いタメ息を全て声に変える』を意識していると、必然的に喉周り、特に喉の外側の筋肉には力は入りません。もし入ってしまっている場合は、無駄な力が入っている証拠です。まずは、息だけ、深くタメ息をつく→タメ息を壁までキープする→そのタメ息を全て声にする。この順番で試していきましょう。
響きと支えを感じながら発声
声を出している時に、喉が支えになっていると、響きも抑制される上に、大きな声を出そうとすれば喉に負担がかかります。声の支えは喉ではなく、みぞおちの辺りまで下げてみましょう。発声している時のイメージとして、喉は通り道・口は出口、というのを徹底してみてください。また、息を吐いている時や、声を出している時に、みぞおちの辺りを軽く指で押すと、その指を跳ね返してくる力がかかるはずです。これが、横隔膜で声を支えているということですので、声の支えを実際に感じながら息で声を運ぶ感覚を鍛えましょう。
ひとりカラオケで思い切り歌う
誰かに聞かれていると、思うように声が出ない、音痴だと思われるのが怖い、など、精神的な理由がある場合は、一人ならどうだろう?を試してください。もしあなたが、誰にも聞かれていない場所なら思い切り歌えるということであれば、少しずつ時間をかけていけば、人前でも歌を楽しく歌うことができるようになります。少しずつというのは、まず一人でもいいので、声を出す時間をとってください。そして次に、正しい発声について興味を持ってください。
発声というのは運動です。自転車に乗ることができずに、転ぶのが恥ずかしいから練習をしない人はずっと乗れるようになれませんが、誰にも見られない場所なら何度転んでも平気だからと、たくさん転びながら練習しまった人は、気づいたら自転車に乗れるようになっているはずです。
そして、一度乗れるようになってしまえば、乗り方を忘れるようなことはないでしょう。これはマッスルメモリーといって、人間の脳の機能として備わっているものです。
体にとって無理のない発声方法も同じです。今できることから、少しずつ始めていきましょう。
スタッカート
短く強く早く
ブレストレーニング で練習した、短く強く早く吐く息を『ハッ』と声にしてみます。
これをすることで、吐く息全てを声にするということを体感できるようになります。
イメージとしては、自分の声が前後左右上下全ての方向に均等に放たれていくように声を出すことです。
まとめ
腹式呼吸や、脱力、共鳴など、基礎発声に加えて、精神的な要因もあることがわかりました。
自分の声量がない理由は、なんなのかを自覚するところから始めると解決も早いように思います。とはいえ、基礎発声の練習はしておいて損はないので、息と声が繋がった声の獲得を目指して頑張っていきましょう!
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。楽しく思い通りに歌えるようにボイトレしていきましょう。